学ぶなら英語?米語?

英語と北米英語の違いは何?
「英語を学ぶ」って聞くと、必ず出てくる疑問があります。
——あれ?英語ってイギリス英語とアメリカ英語があるよね?どっちを学ぶべきなの?
実はこの質問、英語学習者の“永遠のテーマ”とも言えるものです。
結論から言うと、どっちを選んでも正解。でも、違いを知っておくと学習の方向性がブレにくくなるんです。
この記事では、発音・スペル・単語・文化的背景まで、英語と米語の違いを整理しつつ、学習のヒントをお届けします。
1. 発音の違い —— 耳で感じるキャラクター
まず一番分かりやすいのが発音。
- イギリス英語(Received Pronunciation, RP)
発音がクリアで、母音を大切にする傾向があります。上品・フォーマルな響きが特徴で「BBCニュースの英語」と言えばイメージしやすいでしょう。 - アメリカ英語(General American, GA)
音がなめらかに省略されることも多く、スピーディでカジュアルな印象。「映画やドラマで耳にする英語」がこれにあたります。
例:「water」
- 英:ウォーター(tをはっきり発音)
- 米:ワラー(tが“ラ行”っぽくなる)
音の違いはリスニング力にも影響します。「同じ単語なのに聞き取れない!」という壁はここから生まれることが多いんです。
2. スペルの違い —— テストで差がつく?
次に目に見える違い、スペル。
- イギリス式:colour, centre, organise
- アメリカ式:color, center, organize
イギリス式はフランス語などヨーロッパ言語の影響が残っていて、アメリカ式はシンプル化されている傾向があります。
エッセイやビジネス文書ではどちらかに統一しないと「誤字?」と思われることもあるので、学習の初期段階で自分のスタイルを決めるのがおすすめです。
3. 単語の違い —— 旅行で「え?」となる瞬間
同じ物を指しているのに、国によって単語が違うケース。これも学習者を混乱させます。
- エレベーター:lift(英) / elevator(米)
- 地下鉄:underground(英) / subway(米)
- サッカー:football(英) / soccer(米)
旅行や留学中に「駅で“subway”を探したらサンドイッチ屋さんに入ってしまった!」なんて話も・・・。文脈で判断できるようになるまで、こうした違いは小ネタ感覚で覚えると楽しいですよ。
4. 文化的ニュアンス —— 言葉は文化を映す鏡
英語と米語の違いは、単なる言葉遊びではなく「文化の写し鏡」でもあります。
- イギリス英語:歴史や階級社会の影響を受けて、フォーマルさや礼儀が強調されやすい。皮肉やユーモアを交えた表現も得意。
- アメリカ英語:フレンドリーで直接的。ビジネスや映画・音楽・IT分野での使用が圧倒的に多く、国際標準のような立ち位置。
つまり、どちらを学ぶかは「自分がどの世界とつながりたいか」に直結します。
5. じゃあ、どっちを学ぶべき?
ここが一番気になるところですよね。
- イギリスに留学・滞在予定がある人 → イギリス英語に慣れておいた方が安心
- ビジネス英語や海外ドラマでの理解を重視したい人 → アメリカ英語がおすすめ
ただし、最初から「両方完璧に!」と狙うと挫折しがちです。まずはどちらかに決めて、一定レベルに達してから広げるのが効率的。
そして安心してください。現実には、国際的な場で「どっちが正しいか」を問われることはほとんどありません。大切なのは、自分の英語が相手に伝わるかどうかです。
言葉はツール、自由に選んでいい
- 発音・スペル・単語・文化的ニュアンスに違いがある
- でも、どちらを選んでも世界とつながることは可能
- 学習初期は一本に絞ると効率的、その後は自然に両方理解できるようになる
英語は「世界中で通じる道具」。
イギリス英語でもアメリカ英語でも、学んだ分だけあなたの世界は広がります。